2月4日、金融庁は、有価証券報告書に関する「記述情報の開示の好事例集2021」を更新し、有価証券報告書への記載が定められている「事業の状況」についての好事例を追加しました。
事例に学ぶRC金融庁_有価証券報告書「記述情報の開示の好事例集2021」を更新公開
2022.03.02
金融庁では、投資家と企業との建設的な対話に資する充実した企業情報の開示を促すため、「記述情報の開示の好事例集」を公表しています。
昨年12月に公表した「記述情報の開示の好事例集2021」について、今般、新たに、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「事業等のリスク」及び「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)」の開示の好事例を追加し、公表します。
投資家・アナリストが期待する主な開示のポイント:事業等のリスク
• リスク管理体制、重要なリスクの定義付け(影響度や発生確率をどのように考えているか等)、リスクの 発現時期、対応策の開示は重要
• 経営戦略やリスクは各社各様であるため、自社固有のリスクに関する開示は有用 • 事業戦略とその裏側で発生するリスクとの関連性について開示することは有用
• リスクの重要度が変化した場合、変化の内容や理由を開示することは有用であり、重要度が上がった 場合は、その対応をどのように考えているかを開示することも有用
• 将来情報を理解する上で、リスクの次年度の見通しを開示することは有用 • 海外のトレンドや外国企業を含む同業他社のリスク対応を踏まえた、自社のリスクへの対応状況に関 する開示は有用
• 危機管理への対応について、従来の経験則に留めるのみではなく、世界的な潮流や学術的な研究を 踏まえる等、様々な事象を考慮した上で危機管理体制が整備されているかを検証し、その結果を開示 することは有用
参考文献:金融庁_「記述情報の開示の好事例集2021」の更新