9月21日、日本商工会議所ならびに東京商工会議所は、「女性、外国人材の活躍に関する調査」の集計結果について、調査を実施した結果を取りまとめ公開しました。
本調査は、生産年齢人口の減少が進む中、女性・外国人といった多様な人材の活躍に関する状況を把握し、今後の意見・要望活動に活かすため、全国47都道府県中小企業6,007社を対象に行われました。
調査結果のポイントは以下のとおりです。
ポイント①:女性の活躍推進 |
○「女性の活躍を推進している」と回答した企業の割合は71.6%に達するが、うち半数以上が「課題がある」と回答。「女性管理職」の比率については「0%」と回答した企業が43.2%と最も多く、「女性管理職比率30%以上」の企業は10.1%にとどまる。 ○課題については、「家事・育児・介護等の負担が女性に集中している」(45.7%)、「女性社員本人が現状以上の活躍を望まない」(44.7%)「管理職・役員候補の女性社員(経験・年齢層)が少ない」(35.1%)などとなった。 ○政府や行政に求める支援・取組については、「税・社会保険負担(106万円、130万円の壁等)による障壁の是正」(47.2%)が約半数にのぼる。 ○男性の育児休業取得促進に関する課題については、「専門業務や属人的な業務を担う社員の育休時に対応できる代替要員が社内にいない」(52.4%)、「採用難や資金難で育休時の代替要員を外部から確保できない」(35.7%) 、「男性社員自身が育児休業の取得を望まない」(28.8%)などとなった。 |
ポイント②:外国人材の受入れ |
○外国人材を「現在既に受入れている」と回答した企業は23.1%となり、業種別でみると、「既に受入れている」と回答した企業の割合は「宿泊・飲食業」(35.7%)で最も多い。 ○受入れに係る課題については、 「日本語による円滑なコミュニケーションが困難」(47.8%)に加え、「仕事や人間関係、生活面でのサポート」(38.7%)、「受入れに関する手続きが煩雑」(36.9%)を挙げる企業が多い。 ○技能実習制度の適正運用に向けて期待する政府・行政の取組については、「日本語教育に関する支援の拡充」(40.5%)、「受入企業が負担するコストの軽減」(40.5%)、「受入企業に求められる手続き・書類の簡素化」(39.0%)、「生活面での支援の充実」(38.1%)などとなった。 ○特定技能外国人の雇用や受入れに関する制度上の課題については、「申請手続き・書類の簡素化」(39.1%)を挙げる企業が最も多く、次いで「特定技能1号・2号の対象分野(業種)の拡大」(22.7%)などとなった。 |