コラム・対談環境変動に対する世界における日本企業の位置付け
2021.04.08
〜気候変動対策で「2020年度の最高評価の日本企業は53社で世界で2番目」〜
今年は温暖化対策の正念場になると言われています。バイデン政権に変わり、来たる2021年4月22〜23日にはバイデン氏の呼びかけにより始まる世界40カ国・地域の首脳を集めたオンラインでの「気候変動サミット」が開催されます。事実、気候変動の問題はここ数年で世界中を悩ませる大きなトピックスとなっています。コロナ禍において、さらに気候変動によるリスクも高まる中、気候変動に歯止めをかけるために、各社脱酸素社会への貢献に向けて真剣に考え始めています。
気候変動に関しては、英国のNGOであるCDPが毎年表彰しています。気候変動対策の最高評価(Aリスト)を受けた企業はグローバルで271社。そのうち日本は53社で、世界的に見ると米国の55社に次ぐ2番目という結果でした。環境問題については日本政府は地球温暖化対策で遅れを取っていると国際的に非難されたこともありますが、日本企業の取り組みは世界的に見るとトップクラスを競っているようです。
CDPジャパン2020年度 Aリスト
出典:CDP Japan 気候変動リポート2020年度版より
出典: CDP Japan 2020年度気候変動Aリスト日本企業53社
SDGsやESG経営の重要性が謳われる今、環境変動への対策は「脱炭素」をテーマに各国が取り組むべき最重要課題の一つです。2030年脱酸素の実質ゼロ目標に向けて各社が様々な取り組みを実施し、CDPへその取り組みを情報開示しています。企業間の壁を超えてカーボンマイナスに向けての環境対策を実施していくことは気候変動歯止めに向けて非常に効果的であり、今後は環境への取り組みを具体的に実施している企業こそが評価され生き残りを図っていくでしょう。
リスクコミュニケーションの観点から申し上げると、気候変動への対策は社内外どころか全世界の存亡に大きく影響するファクターであり、気候変動を起こさないようにする大本の問題解消へ取り組むことこそが今求められている企業姿勢と言えます。本日ご紹介したCDOのAリスト企業は非常にインパクトのある対策を講じている代表例ですが、今後は企業の大小問わず環境問題について取り組まないことがリスクになり、取り組みについて説明するコミュニケーションが求められているとも言えましょう。
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