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コミュニケーション戦略「民間企業の方のための気候変動適応ガイド」改訂版の活用法

2023.03.29

2022年3月、環境省は気候変動への適応取り組みを支援する「民間企業の方のための気候変動適応ガイド-気候リスクに備え、勝ち残るために-」を改訂しました。(初版が2019年3月に発行され、2018年12月に施行された「気候変動適応法」を受けて策定されました。)改訂版では、最新の気候リスク情報開示や適応取り組みに関する記述が充実しています。

このガイドは、企業の実務担当者を対象にしており、特に上場企業の担当者にとって重要です。なぜなら、プライム市場上場会社は、2021年6月に改訂されたコーポレート・ガバナンスコードにより、TCFDに基づくリスク情報開示が求められるからです。

昨今では、企業の気候変動適応状況を評価する仕組みが増えており、適切な情報開示が重要となっています。例えば、CDP*1DJSI*2は、企業の気候変動リスク情報開示を評価する仕組みであり、適切な開示が企業価値向上につながります。

本ガイドを活用し、情報開示を適切に行うことで、上場企業は投資家や外部ステークホルダーにアピールできます。また、情報開示義務がない企業でも、上場企業のサプライチェーンに関与する場合、取引先から開示を求められる可能性があるため、理解が必要です。

本ガイドの活用にあたり、2021年3月に環境省が発行した『TCFDを活用した経営戦略立案のススメ~気候関連リスク・機会を織り込むシナリオ分析実践ガイド ver3.0~』と併せて利用することをお勧めします。これにより、気候変動適応への対応や経営戦略への活用が効果的に進められるでしょう。

参照元:
民間企業の気候変動適応ガイド -気候リスクに備え、勝ち残るために-
TCFDを活用した経営戦略立案のススメ~気候関連リスク・機会を織り込むシナリオ分析実践ガイド ver3.0~


*1CDP(旧称:Carbon Disclosure Project)は、2000年に設立された英国の非政府組織(NGO)で、企業や地方自治体が気候変動、水資源、森林破壊に関する環境情報を開示し、その情報を収集・分析するグローバルな情報開示システムを提供しています。CDPは、企業や投資家が環境問題に対処し、持続可能な経済成長を達成するための意思決定をサポートすることを目的としています。CDPは、参加企業の情報開示を評価し、スコアリングして公表しており、企業の環境パフォーマンスが可視化されます。

*2DJSI(Dow Jones Sustainability Indices)は、1999年に設立された持続可能性(サステナビリティ)を評価するためのインデックスで、世界の主要企業の環境・社会・ガバナンス(ESG)パフォーマンスを評価しています。DJSIは、スイスの持続可能性評価会社 S&P Globalとダウ・ジョーンズ社が共同で開発しており、各業界トップの企業をDJSI銘柄として選定します。DJSI銘柄は、投資家やステークホルダーに対して企業の持続可能性に対する取り組みの優れたパフォーマンスを示す指標となります。

CDPやDJSIの評価を受けることで、企業は自らの環境・社会・ガバナンス(ESG)取り組みが外部から認められ、投資家や顧客、従業員等のステークホルダーからの信頼を得ることができます。また、これらの指標を参考にして改善策を検討することで、企業の持続可能性を向上させることができます。


この「民間企業の方のための気候変動適応ガイド」改訂版は、広報・IR担当者にとっても非常に有益な情報源です。企業の気候変動への取り組みや適応策の効果的な情報発信が、ステークホルダーに対する信頼性向上や企業価値の向上に寄与するため、ガイドを参考にしながら、適切な情報開示を行うことが有用です。

また、TCFDに基づくリスク情報開示が求められる企業は、積極的に取り組みを報告し、ESG投資家やその他のステークホルダーに対して、企業の気候変動対策が適切に行われていることを示すことが重要です。CDPやDJSIなどの評価指標にも注目し、企業価値を向上させるための情報開示を心掛けてください。

さらに、広報・IR担当者は、企業の気候変動適応取り組みに関する情報を社内外で共有し、社員への教育や啓発活動にも取り組むことで、企業全体の取り組みを一層強化できます。気候変動適応ガイドとTCFDガイドを活用し、広報・IR担当者として、企業の持続可能性に貢献しましょう。

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