事例に学ぶRCあなたの会社は大丈夫? ワクチン接種に備えた、参考になる各社の対応
2021.05.07
医療従事者の接種が進められてきた新型コロナウイルスワクチン。高齢者を対象に一部の市町村で接種が始まり 、今後は高齢者以外の世代にも広がっていく予定です。
ワクチンに対しては副作用などの心配する声もあり、厚生労働省研究班が医療従事者を対象に実施している健康調査の中間報告によると、接種翌日に痛みや倦怠けんたい感などの症状が出た人は多いとし、2度目の接種を受けた約1万7000人の6%が、接種後に「勤務を休んだ」と報告しています。
そんな中、河野規制改革担当大臣は、3月14日の自身のインターネット番組で「ワクチンに関しては、情報をしっかり集めてもらい、1人でも多くの方に打っていただきたい」というメッセージを発信すると同時に、現役世代が「ワクチン接種のための休暇」や「副反応が出たときの休暇」を取得できるよう、経済界に働きかけていく考えを示しました。
また、加藤官房長官は、記者会見で、ワクチン接種を働く人が受けやすい環境を作るための休暇について、強制につながらないよう留意しながら経済界への働きかけを含め対応を検討する考えを示しています。
社員の不安を払拭するためにできることを考える
私たちは、ワクチン接種によるリスクを考慮しながら、接種を希望する社員の不安を払拭する施策を行う必要が高まっているといえます。
日本よりワクチン接種が進んでいるアメリカや、国内で先行してワクチン休暇の導入企業を参考に自社でできることから取り組むことは、リスク軽減はもちろん、社員のエンゲージメントを高めることに繋がります。以下に各企業の取り組みについてまとめました。
◯アメリカ・アムトラック
約1万7000人の従業員全員に接種1回につき2時間分(接種2回で計4時間分)の給料を支払う制度を導入。さらに、接種後に体調の変化があった場合は、48時間の有給休暇の取得を可能にした。
◯アメリカ・マクドナルド
接種日に4時間の有給休暇を提供。
◯アメリカ・ターゲット
接種1回につき2時間分の給与と交通費を支給
◯日本生命保険
従業員が接種当日に特別有休を取得できるようにした。副反応を理由に休む場合にも、接種翌日ならば休暇を認め、給与が減額される「傷病欠勤」扱いにしない。
◯コカ・コーラボトラーズジャパン
パートやアルバイトを含め、従業員が就業時間中に接種することを認める。副反応が出て働くのが難しい場合は、その日を特別有休にできるほか、翌日以降に体調不良になれば、特別有休を1日、取得できる。
◯日本・エキストラ
接種日に特別有給休暇+医療機関・接種会場までの交通費を支給。副反応が出た場合、5日間までは特別有給休暇として支給。フルコミット業務委託メンバーにも無期雇用社員と同等の手当を支給。
◯久保井インキ
ワクチン接種のための特別有給休暇を従業員に付与することを発表。接種を受けた従業員に新型コロナウイルスワクチン接種奨励金として1万円を支給。
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